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アンカー 1
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 人工の球状脂質二分子膜であるリポソームは、膜界面、疎水的な膜内部、親水的な内部空間と複数の性質を併せ持つ空間です。この性質の違いを利用することで一つのリポソームに、疎水性・親水性の様々な化合物を封入・導入することができます。例えば、薬剤を患部へ送達するキャリアーとしての利用が古くより報告されています。当研究室では、このような特異なリポソーム空間を利用した機能性分子の反応制御を達成すべく、無機化合物(特に金属錯体)や有機化合物などの機能性分子をリポソームの狙った部位に集積化する手法を開発し、機能性分子の配列や配置を自在に操ることで、下記のような様々な化学反応の制御とその反応機構解明に取り組んでいます。

金属錯体周りの膜環境による反応性の制御
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 リポソーム膜表面の親水部位の厚さや電荷などの性質は、用いるリン脂質の種類により調整可能です。そこで、従来の置換基導入による金属錯体の反応性制御とは異なる方法として、膜表面に固定化した金属錯体周りの膜環境による錯体の反応性制御を試みました。酸化剤を用いた酸素発生反応においては、膜表面における金属中心の固定位置とリン脂質頭部の電荷を設計することで、触媒能の向上に成功しました。

膜の相分離を利用した錯体/蛍光分子間の反応促進
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 金属錯体/蛍光分子間のエネルギー移動反応では、分子間距離の制御がエネルギー効率において重要です。そこで、膜の相分離により形成する膜ドメインに着目し、膜ドメインへの金属錯体/蛍光分子の集積化とドメインサイズによるエネルギー移動の効率制御を行いました。リポソーム当たりの金属錯体/蛍光分子の導入量を揃えてドメインサイズを変化させると、ドメインサイズ減少に伴い高密度化することで金属錯体/蛍光分子間が接近し、エネルギー効率の向上に成功しました。

内部空間を利用した錯形成反応の制御
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 イオンチャネルを利用した内部空間における錯形成反応の制御法を確立しました。金属イオンと有機配位子から成る金属有機構造体 (MOF) の錯形成反応では、有機配位子を内包したリポソームに対して、イオンチャネルを介して金属イオンを流入させることで、内部空間でMOF結晶を形成させることができます。チャネル濃度による金属イオンの流入速度調整により、内部空間で進行する錯形成の反応速度を変えることで、粒径サイズや形態の制御を達成し、作製したMOF/リポソーム複合体による水中でのイオン吸着を報告しました。

アンカー 2
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Under construction

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